分かり合えない2人 涙

ケアマネジャーを紡ぐ会 千葉支部長
株式会社ひろびろ 代表取締役
支援センターふなばし 管理者
佐藤 寛子

ケアマネジャーになり、16年?が経ちました。
2020年10月に独立開業しました!
現在、ひとりで奮闘中。
ケアマネジャー募集中です♡

4/13、財務省の財政制度等審議会・財政制度分科会において、
「福祉用具のみのケースの介護報酬を引き下げるべき」論が展開されました。

皆さんは「ケアプラン料利用者負担に続き、またしても!!」という感じでしょうか?
それとも「致し方無い」という心境でしょうか?

これに対し、日本介護支援専門員協会は4/21に「強く反対する意思を表明した」とのことです。

さて、この意思表明、どこまで財務省に響いているのでしょうか?

財務省の言い分は、以下の資料の通りです。

出典:2022年4月13日財政制度分科会より

日本の社会保障費の現状は、OECD諸国と比べて給付と負担のバランスが不均衡ですよ。だからこれを是正しましょうよ、と。

だって、介護保険創設時に予測した水準に比べて、介護費用も保険料も要介護者数もこんなに増加しちゃいましたよ、と。

出典:2022年4月13日財政制度分科会より

だから、いろんなところを削って、社会保障費削減していきましょうよ、と。

だって、福祉用具レンタルを購入品に変えたら年間の給付費も変わってくるし、福祉用具だけの人なら、そんなに手がかからないでしょ? だから、報酬を引き下げてもいいんじゃない?

出典:2022年4月13日財政制度分科会より

財務省の言い分としては、そんな感じでしょうか?

これが、私の精一杯の理解力なので、大幅に違っているようならご指摘ください。

だいたい合っていたら見逃していただければと思います。

さて、ここまで、なんとなく財務省の気持ちはわかります。

ですが、こちらにも言い分がある!! それは、ケアマネジャーなら誰でも言いたいこと。

「福祉用具だけだからって、ナメんなよ!!」

「あなたたちには、たかが福祉用具かもしれないけど、こちらはどんだけ考えてると思ってるの?
 手すり1個置いて、仕事が終わった訳じゃないから!!」

ケアマネジャーの皆さま、思い浮かべてください。

手すり1個、レンタルしているおかげで、毎月様子を見に訪問させていただくことのできる方がいることを。

手すり1個しかレンタルしてないけど、医療保険で訪問看護や訪問マッサージが訪問されている方がいることを。

手すり1個だけど、最大限の配慮を持って訪問しなければならない方がいることを。

手すり1個だけを頼りに、いつか、ヘルパーさんやデイサービス導入につなげることができるかもしれないと、
虎視眈々とタイミングを見計らっている方がいることを。

他にもたくさん例があって、ケアマネジャーの皆さまなら容易に想像できると思うのです。

ですが、それが容易に想像できるのは「ケアマネジャー」だから。

私は、ケアマネジャーを紡ぐ会の中で「産業ケアマネチーム」として、日々活動しています。

思い通りにいかないことばかりです(涙)

仕事と介護の両立の必要性を、介護に対する備えの必要性を、いくら一般企業に伝えようとしても、
何ひとつ響かない(涙)

必要性を感じていただけない(涙)

それはこちらのプレゼン能力の低さもあるかと思いますが、相手には想像できないのです。

こちらが何を言っているのか、理解できないのです。

こちら(介護業界)にとって当たり前のことでも、あちら(一般企業)にとっては当たり前のことではなく、
ただただ「ぽか~ん」とすることなのです。

この理論は、どんなことにも共通すると思っています。

なので、いくら厚労省や日本介護支援専門員協会が訴えても、財務省からすれば「ぽか~ん」なのです。

産業ケアマネと一般企業の関係ように、相手の言っていることが理解も想像もできないのではないでしょうか?

おそらく、簡単には両者は分かり合えないのです(涙)

難しい問題ですね。

介護は生活を見ています。その方の生活をサポートしていくことを考えています。

生活は数値に表しにくい。何をしたから、どれだけ生活が変わったか。その方の気持ちがどれだけ変わったか。
その方の笑顔がどれだけ増えたか。家族関係がどれだけ改善されたか。

数値で評価することができない。だからなおさら、数字を扱う方々には、共感していただけないのだと思います。

ですが、言いたい。

「福祉用具だけの方であっても、ケアマネジャーは真摯に向き合っている。」

そんな根性論的なこと言ったって、財務省以外でもさすがに響かないのでは?

「若い世代の方々が日々の暮らしに安心感を持ち、将来に対し夢と希望を持てることが極めて重要であり、
その前提があって初めて、若い世代の方々も納得して社会保障制度に積極的に参加することができる。」

 引用:2022年4月13日財政制度分科会より

財務省さま。

お気持ちはわかりますが、若者の夢と希望と社会保障制度。無理やりくっつけ過ぎではないでしょうか?
違うところ変えないと、夢と希望、持てないのでは?

以上、個人的見解が多く、大変失礼いたしました。

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