ケアマネジャーは誰の味方か?(7)~なぜ市町村が保険者なのか~

ニッセイ基礎研究所主任研究員三原岳

今コラムの第1回では、ケアマネジャー(介護支援専門員)を取り巻く環境を俯瞰する図を示しつつ、本コラムの目的として、ケアマネジャーやケアマネジメントの「あるべき姿」から考える必要性を指摘しました。第2回ではケアマネジメントやケアマネジャーが創設された経緯を振り返りつつ、「代理人」の機能が期待される点を論じました。

第3回では代理人機能を深堀することで、多職種連携の必要性を指摘し、第4回、第5回はインフォーマルケアを巡る話題、第6回は介護サービス事業者との関係で発生する「公正中立問題」を取り上げました。

第7回以降は市町村との関係を考えます。

なぜ市町村が保険者なのか

皆さんが普段、専ら業務で接点を持つ市町村は保険者、つまり保険制度を運営する主体として、介護保険の財政運営などについて責任を負っています。

(複数の市町村で組織する広域連合が保険者のケースもありますが、ここでは市町村で統一します)

しかし、市町村と付き合う上で、色々な地域差に直面されているかもしれません。例えば、65歳以上の高齢...

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