ケアマネジャーは誰の味方か?(4) ~なぜインフォーマルケアを入れても報酬を受け取れないのか~

ニッセイ基礎研究所主任研究員三原岳

今コラムの第1回では、ケアマネジャー(介護支援専門員)を取り巻く環境を俯瞰する図を示しつつ、本コラムの目的として、ケアマネジャーやケアマネジメントの「あるべき姿」から考える必要性を指摘しました。

第2回では介護保険発足時の議論に立ち返りつつ、「なぜケアマネジメントやケアマネジャーが創設されたのか」という点を論じるとともに、「代理人」の機能が期待される点を論じました。

第3回では「代理人」の機能を深堀しつつ、多職種連携の必要性を指摘しました。

第4回はインフォーマルケアを巡る話題を取り上げたいと思います。

皆さんは法定研修を受けたり、分厚い研修用の書籍を読んだりしている際、インフォーマルケアや地域づくりの重要性を繰り返し見聞きしているかもしれません。

例えば、2019年12月にまとめられた社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)がまとめた「介護保険制度の見直しに関する意見」では、「高齢者が地域とのつながりを保ちながら生活を継続していくためには、医療や介護に加え、インフォーマルサービスも含めた多様な生活...

続きはプレミアムで
この記事は限定です。登録すると続きをお読み頂けます。