ニッセイ基礎研究所上席研究員三原岳
ケアマネジャー(介護支援専門員)の皆さんは普段、医療との連携で色々と工夫されていると思います。例えば、地域の会合で「○○診療所の先生はフランクで話しやすい」「××の先生は少し無愛想だけど、介護職との連携に熱心」といった情報を入手したり、退院後の暮らしに興味を持ってくれない医療職に対して情報を要望したりしていると思います。
そんな中、身近な病気やケガに対応する「かかりつけ医」に関する情報を手軽に入手できるかもしれないシステムが2025年4月から始まっています。厚生労働省が運営している「医療機能情報提供制度」というシステムで、「ナビィ」という愛称も付けられています。
この制度は元々、2006年度から始まっており、2023年改正医療法を基に、大幅に「刷新」されました。システムの情報が充実するのは2026年以降なので、少し気が早いかもしれないですが、今回は「ナビィ」の意味合いと限界を考察することで、ケアマネジャーが情報を上手く活用する方法を提案したいと思います。
コロナ禍が契機に
元々、かかりつけ医の定義は非常に曖昧であり、日本医師会(以下、日医...
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