株式会社華咲代表取締役
主任介護支援専門員
ケアマネジャーを紡ぐ会北海道支部長
古池 由香
現場大好き 現役バリバリケアマネジャーです。
知識や経験は渡してこそ価値になる。
本来のケアマネジメントとは何なのか
はじめまして。ケアマネジャーを紡ぐ会北海道支部長の古池由香と申します。
札幌市で居宅介護支援事業所を2店舗運営しています。
私がケアマネジャーになったのは今から16年程前です。ケアマネジャーとしては遅咲きだったでしょう。
私が入職した当時は、管理者さんも他のケアマネさんもとにかく忙しそうで、訪問に出ているか電話をしているか。新人の私が入っても、指導する暇もないような環境に身を置かれていました。さわったこともないシステムの取り扱いのマニュアル本を渡され、他の方のプランを眺めて過ごす日々。徐々に引継ぎ同行をしても「結局ケアマネって何? …」と、わからない日を悶々としていたことを思い出します。正直、いつ退職を言いだそうかと朝を迎えるのが憂鬱な毎日でした。
虐待の困難ケースが舞い込んできたのが、入職して 3週間位しかたっていない時です。
ネグレクト、身体的暴力、経済的虐待のトリプルパンチ!
その上、ひどいゴミ屋敷。誰の尿なのか床に流れており、猫の死骸まで転がってひどい悪臭。新人の私はひっくり返りましたよね。
本人は重度の認知症で徘徊あり。キーパーソンの娘さんは子宮癌ステージ3。
同居の孫さんは知的障害の32歳。当然、超素人の私は管理者に相談し、言われるがまま地域ケア会議を開催依頼。
「地域ケア会議って何だ?」状態で参加しており、はかなくも心が砕け散り。
そんな時に、包括支援センターのセンター長さんに、手を握りしめられ「古池さん、大丈夫だから。私たちがついてるから、一緒に頑張ろう! とやや首根っこ捉えられ、最終的には本人は特養へ入所、長女は入院、孫はグループホームヘ入居したのでした。
その時に、無事に終結できた達成感で辞めるのをやめたのです。
最初にこれやったら怖いものがなくなったという、ケアマネマジックにまんまとかかった次第です。
インテーク→契約→アセスメント→担当者会議→プラン発行→モニタリング→アセスメントのくり返しを頭と体で理解できた瞬間です。
その後、様々なケースにふれて本来のケアマネジメント業務が理解できました。
利用者さんという人生の先輩からみたら、若輩者の私が完璧な支援など到底できるわけではい。その方らしく1日を全うするために、 一緒に考え寄り添えることができる。ありがとうと感謝の言葉を頂けることがケアマネとしての喜びではないでし ょうか。もちろん介護保険という制度の中で生業を立てているので一連のケアマネジメント業務は必要です。
ケースがケアマネジャーを育てる
まさしく様々な出会いで私はケアマネジャーとして育てられきたのです。完璧でなくていい、寄り添い、今はどんな支援が必要かを一緒に考えていく気持ちは新人の頃となんら変わっていません。変わった事があるとするならば、ケアマネジャーとして折れない心構えができたこと、困難をあまり困難と思わなくなった事でしょうか。
勘違いケアマネジャー
主任ケアマネは、5年常勤で従事し法定研修を受けたら、誰でも取れるものです。そんな制度の中、ケアマネ様と勘違いしている一定の方が未だいる事を知っています。
ケアマネジャーは利用者さん本位、家族本位はもちろんですが、チーム支援のある意味主軸でありコントローラーです。だけど、本当に苦労をしているのって現場の方なんです。暑い中に入浴介助を行ってくれるヘルパーさん、利用者さんを乗せて神経をすり減らしてくれて運転してくれるデイの送迎さんなど。そんな方たちにいつもありがとうございますと感謝しかありません。依頼してやってる感を出すケアマネジャーにはげんなりします。
次世代に繋げたい思い
・新しい方が入ってこられたら指導の時間を十分とる。その方が聞きたいタイミングってあります。チャットやラインで意志の疎通が十分できるわけではないと思っています。これは前述した困難事例の経験が自分を強くもしたけれど、指導を受けれる時間が十分でなかったことから、もっと早期解決が出来たであろうと未だに後悔しているからです。
・便利な ICT や AI は積極的に取り入れる。時間の削減につながります。経験者は頭の中ですでにプランが組み立てられているので、時間削減に有効です。ただ、新人さんは一連のプロセスが理解できるまでは、セオリー通りプランを組み立てた方がいいと個人的には思っています。
・成功体験を詰み引き出しを増やす手助けをしたい。
・電話の時間を短縮する。 →事業所さんへの連絡は特にメールやラインでお願いしています。電話は双方の時間を奪ってしまうものです。
・ マニュアル整備やルールを守る。
・ 先輩は経験は渡してこそ価値になり属人化を防げる。
・ 副業は業務に差しさわりなければオッケー ! 介護報酬って決まってますので副業 はどんどんやれば良いと思っています。ただし法人や会社のルールがあるのでそこは要確認。
働きやすい職場の環境や風土作りをすることで、次世代に繋がり、早期に人を育てる近道だと思います。経験を渡すことでケアマネジャーの折れないマインド作りができます。
結局はそれが大介護時代をむかえている、利用者さんの未来を左右することだと思っています。
ケアマネジャーがまた明日からも頑張ろうと思って下さることを願っています!あなたがあなたらしい、寄り添った支援ができますように。







